テレビ朝日のインターンは一括りにできず、部門ごとに応募・選考方法が大きく異なります。公式サイトでも仕事内容体験や説明会などが混在しており、過去情報だけではズレが生じがちです。正確に理解するには、最新の公式情報と体験談を併せて確認し、コース別・年度別に整理することが重要です。
1 テレビ朝日のインターンとは?
テレビ朝日は、放送法上の基幹放送事業・一般放送事業を担う放送局で、国内外に支社・支局ネットワークを持つ会社です。一方で直近の採用メッセージや統合報告書では、単なる「地上波テレビ局」ではなく、インターネット、リアルイベント、メディアシティ、新領域開拓を含めて事業を再定義しており、動画配信、イベント、新拠点の複合エンタメ施設、AIやXRを取り入れた制作まで視野に入れています。だからこそインターンも、番組制作だけを体験する場ではなく、報道・スポーツ・ドラマ・バラエティ・ビジネス・技術・デザインといった複数の職種理解を切り分ける設計になっています。
親会社である テレビ朝日ホールディングス の統合報告書では、「すべての価値の源泉はコンテンツ」という考え方のもと、地上波、インターネット、ショッピング、メディアシティ、新領域開拓を重点領域に位置付け、2026年度以降は新拠点とIP・イベント・AIなどを成長戦略の柱として打ち出しています。就活生がテレビ朝日のインターンで問われるのが、単に「テレビが好きです」だけでは足りず、「どのコンテンツを、どの届け方で、どんな価値に広げたいか」まで考えさせられる理由はここにあります。テレビ朝日のインターンは、いわば会社の今後の事業像を学生向けに縮小再現した場だと捉えると理解しやすいです。
1-1 最新の実施実績から見えるコース構成
直近の公式ページで確認しやすい実施実績は、大きく三系統です。ひとつ目は「コンテンツ制作・ビジネス部門」で、ドラマ、バラエティー、スポーツ、報道、ビジネスを対象に、番組企画やコンテンツを活用した新ビジネスを考案する2日程度のプログラムです。ふたつ目は「テクノロジー部門/デザイン・CG部門」で、テレビ局の技術最前線やデザイン/CGワークショップを体感する1日型プログラムです。三つ目がアナウンサー志望者向けの「アナトーーク!2026」で、現役アナウンサーによるレクチャーとスタジオでの体験が中心です。公式上、これらは一括して並んでいますが、内容も応募手段もかなり違います。
特に重要なのは、ユーザーが27卒・28卒向けの情報を探すとき、年度をまたいでページが混在しやすいことです。2026年4月19日時点では、公式新卒採用サイト上で「MY PAGE2028」が開設済みで、直近の受付中イベントとしてはアナウンサー関連の「アナトーーク!準備編」と「アナトーーク!2026」が前面に出ています。一方で、コンテンツ制作・ビジネス部門やテクノロジー部門/デザイン・CG部門は、27卒向けページとして実施実績が確認できる状態です。つまり、28卒向けに一般部門のサマー系インターンを探している人は、「まだ詳細発表前の可能性が高い」と理解しておくべきで、27卒実績を参考にしつつ、公式マイページ更新を待つのが正確です。
1-2 開催時期と形式の特徴
コンテンツ制作・ビジネス部門の27卒向け公式実績では、9月上旬から中旬にかけて2日程度、1日目はオンラインで講義・課題発表、2日目は本社で現場体験と課題解決というハイブリッド構成でした。テクノロジー部門/デザイン・CG部門は9月上旬の1日開催で、本社対面型です。アナトーーク!2026は5月23日の1日開催で、会場は本社、対象はアナウンサーを目指す人または仕事に興味がある人で、大学3年生以下もエントリー可能とされています。最近のテレビ朝日の採用イベントは、夏の一般部門、春のアナウンサー系という二つの山があると見ると整理しやすいです。
また、どのコースも「交通費は自己負担」「報酬なし」が基本で、コンテンツ制作・ビジネス部門とテクノロジー部門/デザイン・CG部門では複数部門の併願不可が明記されています。このルールは見落とされがちですが、戦略上は非常に大切です。特に制作志望とビジネス志望を迷っている人が「両方出して通った方に行く」という動きはしづらく、事前に自分の軸を固める必要があります。テレビ朝日のインターンは、この段階からすでに“どの仕事で勝負したいか”を問うタイプの設計になっています。
2 テレビ朝日のインターンの選考フロー
テレビ朝日のインターン選考フローを一言でまとめるなら、「部門別に別物」です。旧来の就活記事では、ES、Webテスト、GD、面接という汎用フローで説明されることが多いのですが、直近の公式実績を追うと、少なくとも27卒・28卒でそのまま当てはめるのは危険です。実際には、企画提出型、動画提出型、ES中心型など、部門の業務特性に合わせて入口が変えられています。ここを曖昧にすると対策もズレるため、まずはコース別に分けて理解しましょう。
2-1 コンテンツ制作・ビジネス部門の選考フロー
27卒向けの公式ページで確認できるコンテンツ制作・ビジネス部門の流れは、マイページ登録の後、「Webエントリーシート・動画課題アップロード」を提出し、その通過者が「オンライン審査」に進むという構成です。締切は一次・最終の二段階が設けられ、結果はマイページ内で通知されました。公式ページはオンライン審査の具体形式までは細かく書いていませんが、少なくとも直近の公式情報からは、「まずESと動画、その後に追加審査」という段取りが読み取れます。
各種就活サイト・体験談サイトの公開記録を重ねると、この「オンライン審査」は、年度によってGDや企画プレゼンに近い形で運用されている可能性が高いです。公開体験談では、27卒コンテンツ制作・ビジネス部門でGDが行われ、各自がESで考えたドラマ企画や番組企画を持ち寄って、班として一本化していく流れが報告されています。26卒・25卒の公開体験談でも、各自の企画書を基に自由に議論し、最終的にひとつの企画にまとめる形式が見られます。つまり、この部門は「受け答え中心の人物面接」というより、「個人企画の発想力」と「チームで企画を磨く力」の両方を入口で見ていると考えたほうが実態に合っています。
ここで重要なのは、テレビ朝日のコンテンツ制作・ビジネス部門では、議論の進め方がかなり学生側に委ねられているという点です。公開体験談では、「特に手順は示されず、学生で自由に話し合った」「明確なお題や進め方の指示は少なく、時間配分も自分たちで決める必要があった」という報告が見られます。つまり、単に面白い着想を出せるだけでは足りず、自分の企画を通す、他人の企画を伸ばす、討議を締める、といった“制作会議の地力”に近いものが見られている可能性が高いです。
2-2 テクノロジー部門とデザイン・CG部門の選考フロー
テクノロジー部門/デザイン・CG部門の27卒向け公式実績では、マイページを通じた「Webエントリーシート」が明記されており、コンテンツ制作・ビジネス部門のような動画課題や別日のオンライン審査の案内は出ていませんでした。結果発表も部門ごとにマイページ通知とされているため、少なくとも直近の公式ページから読み取れる範囲では、この部門はES中心の選抜です。
この点は、公開クチコミとも整合しています。各種就活サイトの27卒クチコミでは、「ESのみであったため難易度の高さは感じなかった」という記述があり、別の体験談では、9月上旬の1日開催、本社対面、課題解決型グループワーク、参加学生数60人程度という情報が公開されています。つまりテクノロジー部門は、コンテンツ制作・ビジネス部門ほど選考段階が多層ではない可能性がある一方、参加枠自体は比較的大きく、当日のワークと現場理解が重視されるタイプと見るのが自然です。
もっとも、だからといって気楽に通るという意味ではありません。公式ES項目や公開ESでは、「好きな番組(自局・他局・配信)」「研究内容」「自己PR」が出ており、技術そのものの専門用語を語れるかだけでなく、なぜテレビ局の技術でなければいけないのか、研究や制作経験をどう放送・配信・演出に接続するのかが見られます。テレビ朝日の技術系は、採用メッセージや社員インタビューでも“インターネット領域”“AIやXR”“リアルタイムCG”“ライブイベントのインタラクティブ演出”といった横断性が強調されているため、単純なIT志望よりも「コンテンツと技術をどう結び付けるか」を語れる人が有利です。
2-3 アナウンサーコースの選考フロー
アナウンサー向けの「アナトーーク!2026」は、直近の公式情報が最も具体的です。マイページ登録後、PDFのエントリーシート、課題動画、自己PR動画の三点提出が必要で、書類選考通過者は来社面談へ進み、その結果を経て本番参加という流れになっています。応募締切、書類結果発表、来社面談日、最終結果発表まで日程も細かく明記されており、一般部門よりもフローが明確です。アナウンサーという職種の性質上、文章よりも動画・表現・見た目も含めた伝達力の確認が早い段階から入る設計だといえます。
各種就活サイト・体験談サイトの公開投稿を見ると、アナウンサーコースの面談では「アナウンサーを目指したきっかけ」「自己PR」「最近うれしかったこと」といった、人物の素の出方を測る質問が報告されています。2027年卒の春インターン体験記では、学生10人に面接官2人の20分という集団面接形式が紹介され、選考で重視されていた点として「のびのびできているか」が挙がっています。つまりアナウンサーコースは、台本通りに上手く話すこと以上に、その人自身の空気感や伸びしろ、緊張下での素の表現力を見ている可能性が高いです。
加えて、過去の公開体験記では、局内見学、アナウンス原稿の読み練習、カメラ収録、人事や現役アナウンサーとの昼食といった内容が報告されています。現在の公式ページでは「現役アナウンサーによるレクチャー」「スタジオでのアナウンサー体験」と記載されているため、年によって細部は変わっても、実務に近い体験とフィードバックが中核である点は一貫しています。
2-4 Webテストはあるのか
結論から言うと、「テレビ朝日のインターンには必ずWebテストがある」と断言するのは正確ではありません。直近の公式実績を見る限り、コンテンツ制作・ビジネス部門ではES+動画+オンライン審査、テクノロジー部門/デザイン・CG部門ではES、アナトーーク!2026ではES+各種動画+面談が明記されており、少なくとも最新の公式案内では共通のSPIや玉手箱が前面には出ていません。
ただし、公開された体験談全体をみると、過去年度のインターン・本選考を通じてWebテストの報告自体は存在します。各種就活サイトのまとめページには、テレビ朝日のWebテスト/適性検査体験談が複数掲載されており、25卒のインターン公開投稿では、言語・非言語・適性検査を約1時間受けたという報告も確認できます。したがって、記事として正確に書くなら、「年度・コースによってはWebテスト報告があるが、直近公式で確認できる主要インターンは動画課題やオンライン審査中心で、全コース共通の必須工程とは言えない」とまとめるのが最も無難です。
3 テレビ朝日のインターンの倍率は?
倍率については、まず前提をはっきりさせる必要があります。テレビ朝日はインターンの応募者数も受入人数も公式には公表していません。公式ページに書かれているのは、「応募者多数の場合は選抜を行います」という事実だけです。したがって、ネット上で流通している「50倍」「100倍」「数百倍」といった数字の多くは、プレエントリー数や推定参加人数から逆算した参考値に過ぎず、公式確認済みの数値ではありません。ここを曖昧にすると記事全体の正確性が落ちるため、倍率は“非公表”を起点に考えるべきです。
3-1 公開情報から分かる受入規模
一方で、受入規模の目安になる情報はあります。公開体験談では、27卒コンテンツ制作・ビジネス部門は参加学生20人、27卒テクノロジー部門は参加学生60人程度、過去のアナウンサーコースやバラエティ部門では20人前後といった報告があります。さらに、各種就活サイトの夏インターン概要では、27卒夏インターン参加者30人、社員10人という集計も見られます。もちろんこれは年や投稿数によってぶれますが、少なくともテレビ朝日のインターンが“数百人規模を受け入れる大型イベント”ではなく、部門ごとの少人数制または中規模制で運営されていることは確かです。
この受入規模の小ささが、倍率の高さを生みます。コンテンツ制作・ビジネス部門は2日間で20人前後、しかも現役社員がフィードバックし、現場見学や企画統合ワークまで組み込む形式です。こうした設計は学びの密度が高い分、一度に大量動員しにくいです。テクノロジー部門は比較的受入人数が多いものの、それでも60人程度の報告であり、大手就活プラットフォーム上の人気やメディア業界志望者の母集団を考えると、決して広き門とは言えません。
3-2 数字としての倍率はどう考えるべきか
各種就活メディアでは、テレビ朝日のインターン倍率をおおむね十数倍から二十倍程度とみる推計や、採用人数20人程度を前提にさらに高めにみる推計が見られます。しかしこれらは、応募者数の仮定や「本選考倍率からの逆算」など、算出ロジックが媒体ごとに違います。つまり、数値はあっても“正確な倍率”ではなく、難易度感をつかむための参考値です。記事として信頼性を優先するなら、「一般部門でも高倍率と見てよいが、正確な倍率は非公表」「媒体によって推計レンジが違うため断定不可」と書くのが妥当です。
アナウンサーコースについては、さらに慎重であるべきです。テレビ朝日の公式は応募者数を出していませんし、参加人数も公開していません。ただ、直近の公式フローが動画二種類+書類+面談を含むこと、アナウンサー志望者向けイベントが春のかなり早い段階で設計されていること、そして一般的にアナウンサー系インターンは放送局・年度によって数十倍から数百倍になることが多いという就活業界側の整理を踏まえると、少なくとも“テレビ朝日の中でも最難関クラス”と見て差し支えありません。ただし、ここでも「100倍以上」といった断定は避けるべきです。
3-3 倍率が高くなりやすい理由
テレビ朝日のインターンが難しい背景には、ブランド力だけでなく、会社側が求める人材像の質的ハードルがあります。公式FAQでは、「自分がテレビ朝日でやりたい夢を明確に持ち、自分の言葉で話せる人」「チームプレーの中で他者を尊重しながら自分の意見を言える人」が求められるとされています。つまり、受け身の参加希望者より、明確な制作・報道・ビジネス・技術の軸を持った学生が有利になりやすく、応募者同士の競争も自然と濃くなります。
さらに、テレビ朝日は変化するメディア環境の中で、地上波中心から、動画配信、イベント、新拠点、AI活用まで視野に入れた「新しい時代のテレビ局」への進化を採用メッセージで掲げています。つまり学生側に求められるのも、「テレビが好き」だけではなく、「コンテンツをどう別媒体やリアル体験に広げるか」「技術をどう演出と接続するか」「正しい情報をどう早く分かりやすく伝えるか」という複眼的な視点です。この要求水準の高さが、表面的な倍率以上に選考難易度を押し上げています。
4 テレビ朝日のインターンに優遇はある?
優遇については、最も誤解が多い論点です。結論から言えば、公式に明言されているのは「イベント案内面での特典」であって、「本選考の面接免除」や「内定直結」ではありません。27卒向けコンテンツ制作・ビジネス部門の公式ページでは、インターンにエントリーした人に9月以降開催予定のスペシャル座談会を優先案内すると明記され、さらにインターン参加者は今後のイベントへ特別招待することがあると書かれています。テクノロジー部門/デザイン・CG部門のページでも、参加者は今後のイベントへ特別招待される場合があるとされています。つまり、公式に確認できる“優遇”は、まず情報アクセスと接点形成の面にあります。
一方で、公式FAQには「インターンや前期選考で不合格でも、本選考や後期採用で内定している人はたくさんいる」と明記されています。この記述は非常に重要です。裏を返すと、インターンが唯一の選抜ルートではなく、インターン不参加・不合格でも本選考で挽回できる会社だということです。したがって、テレビ朝日のインターンを「参加しないと終わり」「通ったらほぼ勝ち」と単純化するのは不正確です。
4-1 公式に確認できる優遇と、確認できない優遇
ここで区別したいのは、「情報面の優遇」と「選考面の優遇」です。情報面では、前述の通り、座談会や今後イベントへの優先案内・特別招待が公式明記されています。これは実質的に強い価値があります。なぜなら、テレビ朝日の本選考では志望理由に具体性が非常に求められ、番組・部門・会社の今の動きをどれだけ自分の言葉で説明できるかが重要だからです。現場社員と接点を持てるイベントに入れるだけでも、他の受験者との差は作れます。
しかし、選考面では慎重に書く必要があります。各種就活サイト・体験談サイトの集計では、27卒夏インターンに関して「インターン参加が本選考でも有利になると思いましたか」に対し0%という回答が出ている例がある一方、別の大手就活プラットフォームでは「本選考への影響度」が3.07/5.0と、中程度の影響を感じるクチコミもあります。つまり、少なくとも公開情報ベースでは、「明確な早期選考直結がある」とは言い切れないが、「理解が深まり結果的に有利」という間接効果はある、という整理が最も現実的です。
4-2 実質的なメリットは何か
実質的なメリットは大きく三つあります。第一に、テレビ朝日が今どこへ向かっている会社なのかを、放送だけでなく、デジタル、イベント、技術、IP拡張の文脈で理解できることです。第二に、社員と接した経験がES・面接の言葉を具体化し、「なぜ他局ではなくテレビ朝日なのか」を語りやすくしてくれることです。第三に、企画・議論・収録・見学を通じて、自分がどの部門により適性があるかを見極められることです。これは早期選考免除のような分かりやすい利益ではありませんが、本選考の完成度を上げるうえで非常に大きいです。
逆に言えば、インターン参加者が本選考で強く見られるのは、「参加した事実」よりも「参加した経験をどう自分の言葉に変えたか」です。公式FAQでも、ESに正解はなく、素直な考えを分かりやすく伝えること、自分の夢を明確に持って自分の言葉で話すことが重要だとされています。テレビ朝日の優遇を狙うなら、参加後に“何を知ったか、何が変わったか、だから何をしたいか”まで言語化できるかが本質です。
5 テレビ朝日のインターンのアナウンサーコースとは?
テレビ朝日のインターンの中でも、最も独立した設計になっているのがアナウンサー向け企画です。2026年4月時点で公式に受付中なのは「アナトーーク!2026」で、現役アナウンサーによるレクチャーとスタジオでのアナウンサー体験が中核です。会場は本社、対象は四年制大学以上の大学生・大学院生で、アナウンサーを目指している人、または仕事に興味がある人とされています。しかも公式は「経験は問いません」と明記しているため、アナウンススクール経験者だけの場ではありません。ここは一般に思われているより重要なポイントです。
2028向けのマイページ開設後すぐに、アナトーーク!準備編が設けられている点も見逃せません。この準備編では、現役アナウンサーと人事担当が登壇し、仕事説明と会社説明、Q&Aが行われます。募集対象は大学3年生以下も含み、先着締切です。つまりテレビ朝日は、アナウンサー志望者に対しては、一般部門よりもかなり早い春の時期から接点を作り、応募前の理解を深める導線を用意しているわけです。アナウンサーコースは夏に突然始まるのではなく、春の準備段階から事実上始まっています。
5-1 アナウンサーコースで見られやすいもの
アナウンサーコースの公式フローでまず特徴的なのは、PDFのエントリーシートに加えて、課題動画と自己PR動画の提出が必須なことです。文章だけでなく、声、表情、カメラ前での佇まい、情報のまとめ方が最初から評価対象に入っていると考えてよいでしょう。さらに、書類通過後は来社面談が設定されており、収録動画だけでは分からない対面時の印象まで含めて見られます。テレビ朝日のアナウンサーインターンは、まさに「会って伝わるか」を見る設計です。
公開体験談でも、この傾向は裏付けられています。2027卒の春インターン体験記では、面接質問として「アナウンサーを目指したきっかけ」「自己PR」「最近嬉しかったこと」が挙がっており、重視点として「のびのびできているか」が示されています。過去の体験記では、局内見学、原稿読み練習、カメラ収録、人事や現役アナウンサーとの昼食という流れも報告されており、アナウンス技術だけでなく、その人の雰囲気、会話力、緊張下での自然さまで見られていることが分かります。
このことから、アナウンサーコースに必要なのは、単純なニュース読みの上手さだけではありません。もちろん滑舌や聞き取りやすさは大切ですが、それ以上に、自分の関心や価値観を自然に、自分の言葉で、相手に届く形で話せるかが大きいと考えられます。テレビ朝日の採用全体でも「自分がやりたい夢を明確に持って、自分の言葉で話せる人」が求められているため、アナウンサーコースでも“整っている受け答え”より、“自分らしく届く受け答え”が鍵になると見てよいでしょう。
5-2 アナウンサーコースは早めの準備が必要な理由
アナトーーク!2026は5月開催で、エントリー締切は5月上旬、しかも提出物に動画が含まれます。一般的なサマーインターン対策の感覚で6月・7月から準備を始めると、アナウンサーコースには間に合いません。しかも準備編説明会も4月に設けられているため、アナウンサー志望者は春先の時点で既に動いている、あるいは動き始めている必要があります。テレビ朝日のアナウンサーコースだけは、夏インターンと同じ感覚で構えると完全に出遅れます。
準備面では、自己PR動画を撮れる状態にしておくこと、最近気になるニュースや自分の原体験とアナウンサー志望を結びつけて話せるようにすること、カメラ前で無理なく笑顔や落ち着きを出せるようにすることが重要です。一方で、公式は経験不問を明示しているため、「スクール経験がないから無理」と悲観する必要はありません。むしろ、型にはまりすぎず、自分の言葉で伝える力があるかが問われるコースと捉えるべきです。
6 テレビ朝日のインターン参加者の口コミ
参加者のクチコミを見ると、テレビ朝日のインターンは「人の魅力」と「業界理解」の評価が高い一方、「本選考への影響」は強すぎないという特徴が見えてきます。大手就活プラットフォームの集計では、インターン総合点3.88/5.0、社風・人の魅力4.43、業界・事業の情報4.43、参加者の印象4.29、本選考への影響度3.07という結果が公開されています。別の口コミ集計では、85.7%の参加者が志望度上昇を回答しています。つまり、参加価値は高いが、「裏ルート」期待だけで受けるべきインターンではない、ということです。
6-1 良い口コミとして多い内容
良い口コミで多いのは、実務の肌触りに近い体験ができることです。27卒コンテンツ制作・ビジネス部門の公開体験談では、プロデューサー講義、社内ツアー、昼食、グループディスカッションが組まれ、報道番組のセットを見る機会もあったと報告されています。テクノロジー部門の体験談でも、業務紹介や設備見学、若手社員との交流があり、テレビ局の技術職の幅を実感できたという内容が見られます。アナウンサーコースでも、現役アナウンサーとの接点やカメラ収録体験が印象に残ったという声があります。単なる説明会ではなく、働く現場の空気をつかめる点が高評価の中心です。
また、社員のフィードバックや人柄に関する評価も一貫して高いです。公式の新人社員インタビューでも、テレビ朝日は「人が良い」「常識と個性のバランスが良い」「真面目で働きやすい」といった語りが目立ちますが、参加者クチコミでもそれに近い印象が表れています。社員との昼食や交流を通じて、テレビ局にありがちな“派手さだけ”ではなく、地道に企画・技術・営業を回している人たちの真面目さに驚いたという感想は、テレビ朝日の特徴をよく表しています。
6-2 悪い口コミとして多い内容
一方で、ネガティブ寄りの感想としては、「選考基準が見えにくい」「自由度が高い分、自分たちで議論を回す負荷が大きい」「交通費も報酬もなく、地方学生には負担がある」といった点が挙がります。コンテンツ制作・ビジネス部門のGDは進め方が明示されないという報告が多く、企画をどうまとめるか、誰が議論を引っ張るかまで学生に任されるため、準備不足だと消耗しやすいです。また公式上、会場までの交通費は自己負担、報酬なしとされているため、地方学生にとっては参加コストが低くありません。
さらに、優遇感の弱さを挙げる声もあります。各種就活サイトの27卒夏インターン集計では、「参加が本選考で有利になると思う」と答えた割合が0%の例があり、過去のアナウンサーコースやバラエティ部門の体験談でも「優遇はなさそうだった」というコメントが見られます。これは悪い意味だけではなく、テレビ朝日のインターンが“体験の質”を主目的にしていることの裏返しでもありますが、優遇狙いで受ける人にとってはギャップになりやすい点です。
6-3 クチコミから分かる向いている人
総合すると、テレビ朝日のインターンは「業界理解を深めたい」「現場の雰囲気を知りたい」「自分がどの部門に向いているか確かめたい」という人には非常に向いています。一方で、「選考免除だけ欲しい」「最低限の準備で通りたい」というスタンスとは噛み合いにくいです。テレビ朝日のインターンは、参加そのものより、参加前後でどれだけ解像度を上げられるかに価値があります。クチコミの質を総合すると、成長機会としては濃く、近道としては限定的、という評価が最もしっくりきます。
7 テレビ朝日のインターン対策
ここからは、実際に通過率を上げるための対策を、テレビ朝日の最新実績に合わせて整理します。大前提として、公式FAQは「ESに正解はない」「提出の早さは選考に関係ない」「好きな番組でテレ朝の番組を無理に挙げる必要はない」と明言しています。つまり、形だけ迎合する対策よりも、素直で具体的で分かりやすい対策のほうが刺さります。とはいえ、自由度の高い会社ほど準備不足は見抜かれやすいので、事前に何を語るか、どう語るかを明確にしておく必要があります。
7-1 ES対策
テレビ朝日のESは、部門によって細かい設問が違いますが、共通しているのは「好きな番組」「自己PR」「なぜテレビ朝日か」「そこで何を実現したいか」に関する問いです。公開ESでは、コンテンツ制作・ビジネス部門で「好きな番組(自局・他局・配信)」「テレビ朝日に入社した際に実現したいこと」「今一番気になっていること」などが確認でき、テクノロジー部門では「好きな番組」「研究内容」「自己PR」が出ています。つまり、どの部門でも、現在のインプット、過去の活動、未来にやりたいことの三点セットで見られていると考えてください。
テレビ朝日のESで差がつくのは、「なぜテレビか」より「なぜテレビ朝日で、自分は何をつくりたいのか」を具体化できているかです。例えばコンテンツ制作・ビジネス部門なら、単に“面白い番組を作りたい”では弱く、どの番組ジャンルのどんな文法に惹かれているのか、なぜ動画配信やイベントまで広げたいのか、どんな視聴体験やリアル体験を作りたいのかまで踏み込む必要があります。技術系なら、研究や制作経験を、放送・配信・演出・データ・ライブ体験とどう結びつけるかが重要です。
また、公式FAQは「テレ朝の番組を言う必要はない」と明言している一方で、「さまざまな映像コンテンツに触れていてほしい」とも述べています。これは非常に実践的な示唆です。つまりESでは、テレ朝番組だけを並べて“分かっている感”を出すよりも、他局や配信も含めて自分がどんなコンテンツ体験を好み、そこから何を学び、だからテレビ朝日で何をやりたいのかを一貫させた方が強いです。テレビ朝日は“好き”の量よりも、“好き”の解像度を見ています。
7-2 GDと動画課題の対策
コンテンツ制作・ビジネス部門では、GDやオンライン審査で、自分の企画をプレゼンし、最終的に班の一案へまとめる形式が直近でも確認されています。このタイプの選考では、ひとつの奇抜な企画を持ち込むだけでは足りません。大切なのは、自分の案の魅力を一分前後で端的に説明できること、他人の案の強みを拾って統合できること、議論のゴールを見失わずに途中で整理役に回れることです。制作会議に近い場だと考え、企画の“磨き方”まで練習しておくべきです。
動画課題では、内容そのものだけでなく、「画面越しに伝わるか」が問われます。アナウンサーコースほど直接的ではないにせよ、コンテンツ制作・ビジネス部門も公式に動画課題を課しています。したがって、目線、話すスピード、余計な前置きを削る力、結論から話す癖は、一般部門でも役立ちます。カメラの前で自分の企画や志望理由を録って見返し、聞き返したくなるか、何を言いたいか一度で分かるかをチェックするだけでも精度はかなり上がります。
アナウンサーコースでは、さらに動画の重要度が高いです。課題動画と自己PR動画の両方が求められる以上、“上手く読む”ことだけに意識が向くのは危険です。むしろ、自己紹介や自己PRでその人の人柄が伝わるか、話のリズムが自然か、表情が固まっていないか、視線が逃げていないかが初期印象を左右しやすいでしょう。公開体験談でも、自然体でのびのびしているかが重視されたとされており、完璧主義で硬くなるより、準備の上で力を抜く感覚が重要です。
7-3 面接対策
面接対策で押さえたいのは、テレビ朝日の質問は“志望理由の深掘り”と“コンテンツ理解の深掘り”が結び付きやすいことです。公開面接体験では、「なぜテレ朝か」「好きな番組と改善点」など、コンテンツへの目線を問う質問が報告されています。アナウンサーコースの公開体験記でも、志望理由だけでなく、自己PRや最近嬉しかったことまで聞かれており、どんな質問からでも本人の輪郭を見ようとする姿勢が感じられます。したがって、回答テンプレを暗記するより、どんな切り口から聞かれても自分の原点に戻れるようにしておくことが必要です。
特に準備すべき質問は四つあります。第一に「なぜテレビ業界なのか」。第二に「なぜテレビ朝日なのか」。第三に「どの部門・ジャンルで何をやりたいのか」。第四に「あなた自身はどういう人間で、どうチームに貢献するのか」です。公式FAQでは、テレビ朝日の仕事はすべてチームプレーであり、他者を尊重しながら自分の意見を言えることが大事だとされています。したがって、自己PRやガクチカも、個人の成果自慢より「どう周囲を巻き込み、何を創り、何を学んだか」を軸に組み立てると通りやすくなります。
また、メディア企業らしく、最近のニュースや社会の動きに対する視点も持っておきたいところです。ただし、難しい時事評論を準備する必要はありません。大切なのは、「私はこのニュースのどこが気になったのか」「なぜ多くの人にとって大事だと思ったのか」「自分ならどんな見せ方・伝え方をしたいか」まで話せることです。テレビ朝日の採用メッセージが強調するのは、正しい情報を早く確実に分かりやすく伝える責任と、新しい発想で次のメディアの形を模索する姿勢です。ニュースへの感度も、結局はその延長で見られます。
7-4 業界研究の進め方
テレビ朝日対策を深めるには、会社理解を「番組の好き嫌い」で終わらせないことが重要です。採用メッセージや統合報告書を見ると、同社は動画配信、リアルイベント、新拠点の複合型エンタメ施設、AI・XR活用など、放送の外側まで含めた成長を明確に描いています。つまり業界研究でも、「地上波番組を作る会社」ではなく、「強いコンテンツを複数の媒体とリアル体験へ展開する会社」と捉えた方が、志望動機は立体的になります。
特に、TOKYO DREAM PARK の開業と、それを含む新経営計画は、ビジネス志望・コンテンツ志望・技術志望のどの学生にとっても重要な研究テーマです。統合報告書では、この新拠点をメディアシティ戦略の中核として位置付け、イベント、IP開発、AIなどと並ぶ成長の柱にすると明記しています。テレビ朝日のインターンで「なぜこの会社なのか」に答えるなら、放送だけでなく、今どこに事業の伸びしろを見ている会社なのかまで触れられると解像度が一段上がります。
加えて、インターンだけでなく、マンスリー説明会やテレビ塾のような公式イベントもチェックしておくと有効です。近年の公式イベントページでは、コンテンツ制作編、ビジネス編、技術・デザイン編の説明会や、番組制作の舞台裏を学ぶテレビ塾などが案内されています。これらはインターンほど選抜色が強くないものもあり、応募前の解像度を上げる材料になります。インターンに落ちても本選考で内定している人は多いという公式FAQの記述を踏まえると、インターン一本に賭けるのではなく、こうした接点を積み上げる方が長期的には堅実です。
8 まとめ
テレビ朝日のインターンについて、現時点で最も正確に言えるのは、「コースごとに別物であり、年度によって運用も変わる」ということです。27卒向けの公式実績では、コンテンツ制作・ビジネス部門はES+動画課題+オンライン審査、テクノロジー部門/デザイン・CG部門はES中心、アナウンサー向けのアナトーーク!2026はES+動画二種+面談という構造が確認できます。28卒向けでは2026年4月19日時点でマイページが開設され、アナウンサー関連イベントが先行して公開されています。したがって、古いテンプレ記事のように「全員Webテスト→GD→面接」と固定化して理解するのは危険です。
倍率については、公式非公表です。公開情報から確認できるのは、受入人数がコンテンツ制作・ビジネス部門で20人前後、テクノロジー部門で60人程度の年があり、アナウンサーコースも少人数運営らしいということだけです。したがって、正確な倍率を断定するより、「一般部門でも十分高倍率」「アナウンサーコースは特に狭き門」「ただしネット上の倍率数値は多くが推計」と整理するのが最も誠実です。
優遇についても、公式に確認できるのは、座談会への優先案内や今後のイベントへの特別招待の可能性までで、明確な面接免除・内定直結は見当たりません。公開クチコミでも、本選考への影響は限定的とする声と、中程度の影響を感じる声が混在しています。結論としては、「強い制度的優遇を断言できるインターンではないが、企業理解・社員接点・志望動機の具体化という面で、実質的価値は大きい」と考えるのが適切です。
そして、テレビ朝日のインターンを突破するうえで最後に大切なのは、自分がこの会社で何を作り、何を伝え、どの部門でどう貢献したいのかを、自分の言葉で話せるようにすることです。公式が求めているのは、派手な経歴よりも、夢を明確に持ち、チームの中で自分の意見を言える人です。テレビ朝日のインターンは、その適性をかなり早い段階から見ています。だからこそ、27卒・28卒で本気で目指すなら、最新の公式ページを必ず確認しつつ、ES、動画、GD、面談のそれぞれを「自分の言葉の解像度を上げる作業」として準備することが最短ルートになります。


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