28歳は社会人としての経験も数年になり、キャリアや給与の安定を意識し始める時期です。最新の統計によれば、28歳の平均年収(額面)は男性約443万円、女性約379万円となっており、男女で大きく差が出ています。ただし実際には高所得層が平均値を押し上げているため、より多くの人が該当する「中央値」は男性約420万円、女性約350万円程度と、平均値よりやや低い水準です。このように、平均値・中央値を合わせてみることで、28歳世代の給与分布の実態がより正確に見えてきます。以下では、男女別の年収水準の内訳と手取り額、企業規模や業種別の差、ボーナス事情などを詳しく解説します。
1 男性と女性の28歳の平均年収と中央値
28歳の年収は男女で異なる傾向があります。求人データからの調査では、28歳男性の平均年収は約443万円、一方28歳女性の平均年収は約379万円と報告されています。これはあくまで全体の平均値であり、極端に高い給与が含まれると平均値が高めに出る点に注意が必要です。そのため、より実態に近い「中央値」も確認しますと、男性の中央値は約420万円、女性は約350万円となり、平均値よりも低い数字になっています。この男女差(男性のほうが高い傾向)は、職種や企業規模の違いなどが背景にあります(詳細はセクション6で解説)。
1-1 男性28歳の平均年収と中央値
男性28歳の平均年収は約450万円前後。中央値は平均より少し低く、約420万円程度です。
男性28歳の年収目安
・平均年収:約443万円
・年収中央値:約420万円
28歳男性の年収分布を見ると、数十万円単位で上振れしている層もいるため平均値が高めに出ますが、中央値(約420万円)は平均値より下回っています。なお、国税庁の調査(25~29歳合計)でも、男性(大卒)の平均は約437.6万円と報告されています。
1-2 女性28歳の平均年収と中央値
女性28歳の平均年収は約400万円前後。中央値は約380万円程度で、業界や職種による差があります。
女性28歳の年収目安
・平均年収:約379万円
・年収中央値:約350万円
女性も同様に平均値と中央値に差があります。国税庁データでは28歳前後(25~29歳)の女性平均が約370.1万円となっており、DODA調査の379万円と大きく異なるわけではありません。一般的に女性は事務・サービス系職種の割合が高くなる傾向があり、全体の平均年収も男性をやや下回る結果となっています。また、多くの女性は正社員でも途中で出産・育児休暇を取得するケースがあるため、勤続年数の差が給与差に影響する場合もあります。
2 28歳の平均年収の手取りはいくら?
額面年収だけでなく、実際に手元に残る手取り年収も重要です。28歳の平均年収からおおよその手取りを計算すると、社会保険料や所得税・住民税などで総収入の約20%前後が差し引かれるのが一般的です。たとえばDODAのデータで28歳平均年収399万円の場合、差し引き額は約80万円で、手取り年収は約319万円(月約26.5万円)と試算されています。この割合を参考にすると、以下の目安になります。
2-1 年収450万円の手取り
男性28歳の平均年収に近い年収450万円の場合の手取りは次の通りです。
・額面年収:450万円
・手取り年収:約350万~360万円(差し引き率20%想定)
・手取り月収:約29万~30万円
月収換算では、手取りは約29万〜30万円程度です。
2-2 年収400万円の手取り
女性28歳の平均年収に近い年収400万円の場合の手取りは次の通りです。
・額面年収:400万円
・手取り年収:約310万~320万円(差し引き率20%想定)
・手取り月収:約25万~26万円
実際の差し引かれる額は扶養控除の有無や年末調整の結果、ボーナス支給額にも影響されるため個人差がありますが、大まかな目安として上記のようになります。自分の収入から手取りを概算する場合は、額面年収の約80%程度が手元に残ると考えておくとよいでしょう。
3 東京の上場企業・中小企業・公務員の28歳平均年収
同じ28歳でも、勤務先の業種・規模によって給与水準は大きく異なります。特に東京圏では大企業や上場企業が集中しており、中小企業や業界による違いが顕著です。具体的には、厚生労働省の賃金構造基本統計調査から以下のような傾向がわかっています。
3-1 上場企業の28歳平均年収
東京圏の上場企業や大企業は給与水準が高く、28歳の平均年収は約471万円とされています。男性・女性とも高めの額になります(男性約482万円、女性約449万円)。加えて、東京に本社がある企業は基本給に地域手当が付く場合も多く、更に高年収になるケースがあります。実際、DODA調査でも東京都在住28歳の平均年収は約452万円と全国平均(約410万円)を上回っています。
3-2 中小企業の28歳平均年収
従業員数100人未満の中小企業では28歳の平均年収は約380万円、100~999人の中規模企業では約404万円と報告されています。企業規模が小さくなると昇給や賞与額が抑えられがちで、地域差も影響するため年収は大企業より低めです。東京都内にも業種によっては年収が伸びにくい中小企業が数多く存在します。
3-3 公務員の28歳平均年収
公務員の場合、給与は年齢よりも級級表(号俸)と勤続年数で決まるため民間に比べて安定しています。厚生労働省等のデータによれば、地方自治体(市役所職員など)で大学卒の28~31歳の職員の平均年収は約404万円(高校卒は約392万円)とされています。これは給与月給+ボーナス4.6ヶ月分を合算した額で、手取りベースでは同世代の民間中小企業社員と同等かやや高い水準です。国家公務員ではボーナスに「本省業務調整手当」等が加わるため同年代でも年収500万円超になる例もありますが、一般的には28歳で400万~450万円程度が目安です。公務員は女性の在職率が高く、男女間の年収差も小さいことが特徴で、総務省調査では全体の男女差が男性581万・女性513万と報告されています。
4 28歳のボーナス相場
年収に占めるボーナスの割合は大きく、生活設計にも影響します。業種や企業規模によって大きな差があり、一般的な傾向をまとめると以下のようになります。
4-1 上場企業のボーナス
上場企業や大手企業ではボーナスの基準が高く、28歳では年収の**約2〜3ヶ月分(夏と冬合わせて計算)**が支給されるケースが多いです。実際、都市部大企業の冬期ボーナス平均は数十万円~100万円台に達することもあります(例:東証プライム上場企業175社の2024年冬ボーナス平均は約87万円)。業績連動型の企業や外資系企業ではこの限りではありませんが、中央値としては民間大企業では年間約2.5〜3ヶ月相当が相場と言えます。
4-2 中小企業のボーナス
中小企業ではボーナス支給額が一般に低く、1〜2ヶ月分程度の支給が平均的です。厚労省調査によると、従業員10~99人の企業での年間賞与額(夏冬合計)の平均は約62.2万円でした。月収に換算すると約1.6ヶ月分に相当します。一方、100〜999人規模の中堅企業でも平均約91.9万円(約2.3ヶ月分)にとどまります。つまり中小企業ほどボーナスが少なく、中堅企業でも大企業に比べて1ヶ月分以上低い水準になります。
4-3 公務員のボーナス
公務員のボーナスは法律や人事院勧告に基づいて支給され、民間に比べて年2回・高めの支給額が安定しています。地方公務員(市役所職員)の給与例では、係長クラスの28歳で年間およそ4.6ヶ月分(夏・冬合算)の支給が想定されています。国家公務員でも同様に令和7年から年4.65ヶ月分(夏2.34月・冬2.30月)が基本となっており、勤続年数が増えるとさらに少しだけ増えます。ボーナスの割合が大きいため、公務員は手取りに対するボーナス依存度が民間より高いですが、業績連動がなく安定していることが特徴です。
5 28歳の平均年収での生活レベルと手取り家賃
28歳の平均的な年収・手取り額でどのような生活レベルになるか、家賃とのバランスを例で考えます。一般的に家賃は手取りの約30%までが無理のない目安とされます。たとえば手取り30万円(月額)であれば家賃9万円前後、手取り26万円なら約7〜8万円までが住宅費の目安です。具体例を挙げると以下のような生活費の内訳が考えられます。
・月々の手取り 約30万円の場合
・家賃:9万円
・食費:3万円
・光熱費:1万円
・通信費(携帯・ネットなど):1万円
・交際費・娯楽:2万円
・貯金・投資:4〜5万円
・月々の手取り 約26万円の場合
・家賃:7〜8万円
・その他費用(上記同様)を合計22万~23万円程度
・貯金・投資:3〜4万円程度
この例では、家賃を手取りの3割以内に抑えることで、食費や光熱費、交際費などに余裕が生まれ、毎月数万円の貯金も可能になります。実際には居住エリア(都内か郊外か)やライフスタイルによって必要額は変わりますが、「手取り×0.3」を目安に家賃を設定すると、無理のない家計管理につながります。
6 男性と女性の28歳平均年収の差が生まれる理由
28歳で男女の年収差が生じる背景には、主に職種や企業規模、経験年数の違いがあります。前述の通り、28歳男性の平均年収は約443万円、女性は約379万円で、約60〜70万円の差があります。これは同じ職種や能力で男女間に格差があるというよりも、以下のような要因によるものです。
6-1 職種の違い
男性は営業職やエンジニア、金融、建築・製造業など高収入の職種に就いている割合が高いのに対し、女性は事務・サービス・販売職が多い傾向があります。たとえば、厚生労働省の統計を見ると、大学卒28歳男性の平均年収は約437.6万円、女性は370.1万円で、その差は高給職種への就業構造の違いも影響しています。同様に、上場企業や大企業で働く人は賃金水準が高いのですが、そうした企業にも男性社員の割合が依然として多いことが差に繋がっています。
6-2 企業規模・業界の違い
大企業や成長企業は給与水準が高く昇進も早い傾向があります。男性は中小企業から大企業への転職や、早期に管理職に昇格するケースが多い一方、同世代の女性は比較的昇進スピードが緩やかな企業・業界にいることが多い状況です。例えば、賃金構造基本統計によれば1000人以上企業に勤務する28歳の平均年収は471万円でしたが、10~99人の中小企業では380万円と大きな差があります。女性は制度上結婚・出産後も職場復帰しやすい環境に就く場合が多く、管理職になりにくい業界もあります。その結果、同じ年齢でも累積した給与額に男女差が出るのです。
なお、政府系の統計によると日本の男女間賃金格差自体は徐々に縮まっており、男性100に対して女性は約75.2(2021年時点)と報告されています。職種や働き方の違いを是正し、女性のキャリア継続を支援する動きが進む中でも、28歳という世代では上述の要因から依然として差が見られています。
7 28歳から平均年収を上げる方法
20代後半はキャリア形成の分岐点でもあり、年収を伸ばす好機です。給与アップを目指すための主な方法は以下の通りです。
7-1 資格取得やスキルアップ
専門的なスキルや資格は評価や昇給に直結しやすいです。IT系のプログラミング資格(基本情報技術者、ITストラテジストなど)や語学(TOEIC、TOEFL、英検など)、公認会計士や税理士などの資格は取得することで専門性をアピールできます。これらの資格・スキルを持つと、同僚との差別化が図れ、社内昇進や社外転職でより高い給与交渉が可能になります。
7-2 転職による年収アップ
キャリアの見直しとして転職を選択するのも効果的です。特に東京の上場企業や成長企業に移ると、20代後半でも大幅な年収増加が見込める場合があります。実際、エージェント調査では「28歳は昇給や転職で収入が伸びやすい時期」とされており、年収アップを目指すのであれば業界や企業規模を含めた環境を見直すことが推奨されています。転職活動では自分のスキルや希望条件を明確にし、市場価値が高い職種や企業を選ぶことが重要です。
7-3 副業・副収入の活用
近年は副業や副業収入の選択肢も増えています。副業で得た収入は直接年収に反映されませんが、貯蓄額を増やす方法として有効です。特に在宅ワークやフリーランスの仕事で専門性を活かせるもの(Webデザイン、動画制作、ライティングなど)や、株式投資・不動産投資などの資産形成は、将来的な収入増に繋がります。
以上のように、28歳のうちにキャリア戦略をしっかりと立て、継続的な学習や転職活動を行うことで年収を大きく伸ばすことが期待できます。20代後半は実績がつき始め、自信を持って次のステップに臨める時期でもありますので、積極的に行動することが重要です。
8 まとめ 28歳の平均年収と中央値
28歳の平均年収は、男性約450万円前後、女性約380万円前後(中央値は男性約420万円、女性約350万円)とされています。手取りに直すと月25~30万円程度になるため、家賃は手取りの約3割(約8~9万円)を目安にすると無理のない生活設計が可能です。東京都内の上場企業ではさらに高い年収層も多く、同世代でも500万円以上の年収を得る人もいますが、一般的な上場企業では2~3ヶ月分のボーナス支給があり、公務員では年間約4~5ヶ月分のボーナスがあるため(すなわち給与以外に大きな収入源がある)給与体系は民間とは異なります。男女の年収差は職種選択や企業規模の違いに起因しますが、キャリア形成期に入った28歳のうちは資格取得や転職を通じて収入の底上げを図るチャンスがあります。将来を見据えた計画的なスキルアップと環境選びが、28歳のうちに年収を上げる鍵となるでしょう。

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